『人魚姫』のお話は、誰もがきいたことがあるでしょう。大人になって、物語の細かい部分を忘れてしまったとしても、心の中にふんわりと存在している人魚姫。皆さんが心に描く人魚姫はどんな姿ですか。19世紀にうまれたこのお話は、長い年月を経てなお、今も世界中の人の心を惹き付けてやみません。人をまっすぐ愛するってとても綺麗で美しいようにみえるけれど、すごく馬鹿馬鹿しくて滑稽にもみえます。人魚姫は純粋な愛で行動するも、やることなすこと上手く行かない道化であるとも言えるのではないでしょうか。
 劇場にお越し頂き、美しくポップな「にんぎょひめ」の世界で笑って泣いて、愛嬌たっぷりで一生懸命な人魚姫をぜひ応援してあげて下さい。

 照明の特殊な仕掛けにより、観客からは全く見えない闇を舞台上の様々な場所に出現させることができます。『テアトル・ノアール』は従来の舞台の常識を覆す全く新たな空間なのです。狂言回しが物語の途中で顔だけ出して話すなど、時には、身体の一部だけを空間に出現させます。ものや人形を操る(操り手)の存在を全く消し、観客からは、まるで物がういたり、人形があにめのように勝手に動いているように見えのです。

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